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Report: 金陵山西大寺の会陽に行ってきました(その1)(動画あり)

2月18日(土)に行なわれた金陵山西大寺(岡山市)の会陽(えよう)「はだか祭り」に行ってきました。今年は503回目の開催になります。この金陵山西大寺は地元では観音院という名称でも親しまれ、高野山真言宗別格本山になります。境内横には吉井川というと大きな川が流れており、会陽花火は対岸から放たれます。
今回の取材にあたっては、宝木仮受所でもある、西大寺会陽奉賛会様にお世話になりました。
2月18日の会陽当日は午後3時半の少年はだか祭りから始まり、深夜まで続きます。最大に盛り上がる宝木(しんぎ)争奪戦は午後10時頃になります。
西大寺会陽2月18日スケジュール
少年はだか祭り 15時半〜
演舞 17時半〜
会陽太鼓 18時半〜
会陽花火 19時〜
宝木投下 22時
福受式 深夜
はだか祭りの順路(地押し(じおし)のコース)

地押しは本番の(本押し)宝木争奪戦の前に褌一丁でコースを回って巡回参拝するものです。地押しの開始は18時半頃からです。

この参道は「会陽わっしょい通り」と名付けられており、仁王門に続きます。午後2時半頃なので人影はまばらです。夜になるとこのあたりは警官で埋め尽くされ、一般客は仁王門から境内に入れなくなります。

仁王門を境内から撮影。板で仕切られているのは裸(はだか祭りの参加者は単に『裸』と呼ばれています)と一般客を仕切るものです。仁王門は西大寺の西側にあります。

本堂です。向こうに仁王門が見えます。手前の広い床が大床と呼ばれるところ。右上に窓が見えますが、御福窓(ごふくまど)と呼ばれているもので、ここから宝木が投下されます。また摩擦による火傷防止に水がまかれるのもここからになります。御福窓の内側には水道が引かれていて桶に溜めるようになっています。内陣拝観券で見学することもできます(客殿から本堂内陣を参拝するコース)。当日も本堂内陣では御祈祷が行なわれていました。文久3年に再建されたものとされ、岡山市指定重要文化財になっています。

本堂の南西にある、石門(いしもん)です。龍鐘楼(りゅうしょうりょう)ともいいます。会陽ではこの奥の垢離取場(こりとりば)で裸が垢離(冷水を浴びて清める行為)をとります。

垢離取場です。かつては吉井川に繋がっていたとか。当然2月の寒さですからかなり冷たいと思います。

仁王門近くにある高祖堂(こうそどう)。御影堂とも呼ばれ、ここには弘法大師が祀られているそうです。会陽当日は放送所とされ、場内放送席が設置されていました。写真のとおりですが、当日は工事現場のような囲いがされています。この付近は一般客が多く行き交うためと思われます。

同じく仁王門近くで本堂の西方にあたる付近に三重塔があります。大日如来が祀られており、岡山市指定重要文化財とされています。やはり当日は板で囲まれていました。

鐘楼門です。門の上部に梵鐘があります(シルエットが見えますね)。奥が客殿になっており、御祈祷や、一般向けの催し、内陣拝観もここが入り口になります。梵鐘横に蛍光灯のついたボックスがありますが、これは会陽終了後に福男名が掲げられる場所です。

牛玉所殿。拝殿・本殿・奥殿と分かれる神仏習合の鎮守堂です。奥殿には本尊たる牛玉所大権現(ごおうしょだいごんげん)ならびに金毘羅大権現、白玉文殊菩薩、牛玉所大権現が祀られています。ここは裸の地押しのコースになっています(残念ながら牛玉所殿での地押の撮影には手が回りませんでした)。

牛玉所殿近くにある会陽橋です。境内からこの橋を渡った場所に、たくさんの飲食系の屋台が出されていました。さらに奥には西大寺公民館があり、少年はだか祭りの出発地に使われていたようです。

15時半を過ぎると少年はだか祭りが開始され、西大寺公民館から順次少年達の行列がやってきます。低学年、中学年、高学年といった分類で、それぞれ宝もち、五福筒(ごふくづづ)、宝筒(たからづづ)を奪いあいます。







宝筒は大人並の争奪戦が行なわれます。

宝筒を争奪した2名は福男児とされます。




少年はだか祭り後、会陽橋向こうの屋台は大いに賑わいました。

夕方になろうとしている本堂。大床には多くの参拝者が訪れています。御福窓にも人影が見えます。

仁王門もライトアップが始まりました。
3つのグループによる演舞が始まります。いずれも会陽甚句(えようじんく)。




引き続き、本堂西側で会陽太鼓。

美しい会陽冬花火も会場を盛り上げます。
19時頃からは、地押しという、決められた順路をめぐった参拝が始まります(順路は上部の図のとおりです)。さまざまなグループや個人が地押しに参加しています。境内の外で着替えてやってきます(ご近所にグループごとの場所を用意しているようです。門前町には一般個人参加用の着替え場所もあります。まわし1,000円、たび1,000円、着物預かり1,000円でした)。

女性のグループは最初に登場。本堂にて。

女性たちは垢離取場や本堂など、裸の地押しコースを3週練り歩きます。

湯気が体から上がっています。

垢離取場で体を清めます。


動画
続きはその2へ。
取材:OTSnews編集部




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