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池上本門寺、特別展「鼠山感應寺ー八年で消えた幻の大寺院」を10月28日から開催
日蓮宗 大本山池上本門寺(東京都大田区)では、来たる10月28日より、特別展「鼠山感應寺ー八年で消えた幻の大寺院」を開催すると案内しています。
展示期間
平成23年10月28日~11月27日(金・土・日曜・祝日開館)
拝観料:大人300円 小人(中学生)200円
元禄年間に不受不施問題に絡んで、天台宗に改宗させられた谷中感応寺の日蓮宗への帰宗を悲願とした当山の願いを容れる形で、将軍徳川家斉の特例の思し召しにより、天保四年(一八三三)に取り立てられたのが鼠山感応寺でした。鼠山感応寺は開創以来、家斉夫妻やその子息、彼らに仕える大奥女中たちの祈願寺として、大いに信仰され栄えましたが、天保十二年に家斉が歿するや、天保の改革の中、将軍徳川家慶の思し召しによりたちまちに廃寺となり、その短い歴史に幕を下ろしました。御取立から八年余、伽藍が鼠山に建っていたのは僅かに五年間です。
鼠山感応寺の取り立ての背景には、当時江戸城大奥で家斉の寵愛をもって大きな勢力を有したお美代の方(中野碩翁養女、中山智泉院日啓師妹)の影響があったことや、寺院としての性格の特殊性から、一般に鼠山感応寺は、大奥女中と僧侶の不義密通の場であったとして、家斉政権下の大奥腐敗の象徴のように語られてきました。しかしながら、これは全くの俗説であり、実際の感応寺とはかけ離れた姿です。本展では鼠山感応寺開創に大きく関係した両山第四十八世妙華院日萬聖人、感応寺住職初祖妙沾院日詮聖人を中心に、幻の寺院、鼠山感応寺の祈願寺としての実際を、関係寺院のご協力を仰ぎ、御霊宝を通して紹介致します。