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Report: 神奈川県立金沢文庫で「特別展 愛染明王」を見てきました
神奈川県立金沢文庫で開催されている「特別展 愛染明王」に行ってきました。
鎌倉国宝館で開催されている「特別展 鎌倉×密教」(10月15~11月27日)の共催展として開催されており、入場券の半券でもう一方の入場が割引きになります。
鎌倉にはたくさんのお寺がありますが、鎌倉と真言密教との繋がりがクローズアップされたことはあまりありませんでした。歴史的に見ても中世の鎌倉は密教とのつながりが深かったようです。金沢文庫の近くには真言律宗別格本山の称名寺があります。真言律宗の総本山は共催の西大寺(奈良)です。
今回の特別展では愛染明王にスポットライトをあて、仏像や仏画、文献を集めて展示されています。展示物は西大寺や称名寺のほか、醍醐寺(京都)、宝山寺(奈良)などからも出展されています。愛染明王は仏像も仏画も赤を主体とした華やかな色彩で描かれていて、ここまで揃うと壮観です。それぞれ、じっと見ていると恐れよりも愛着がわいてくるような豊かな表情でした。
蒙古襲来の時には加持祈祷によって蒙古を撃退したという歴史もあるそうですね。特に驚いたのは愛染明王と天照大神と十一面観音が同一視されていたことがあったということです。いやはや不勉強でした(笑)。
平日の午後のためか、人は少なめで、ゆったり見ることができました。11月8日からは後期展示ということで一部展示物の入れ替えがあるそうです。全体的に密教の知識がある程度あったほうが楽しめそうに思えました。鎌倉国宝館の特別展を先に見た方が理解し易いかもしれません。
特別展 興正菩薩叡尊鎌倉下向七五〇年記念1
「愛染明王 愛と怒りのほとけ」
日時:平成23年10月15日(土)~12月4日(日) 午前9時~午後4時30分(入館は午後4時まで)
場所:神奈川県立金沢文庫 045-701-9069
観覧料:大人600円、学生400円、中学生以下・障害者の方は無料
主催:神奈川県立金沢文庫/読売新聞社
共催:真言律宗総本山 西大寺/鎌倉国宝館/横浜市立大学
取材:熊谷風実花