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Report: 紅葉の書写山円教寺を巡ってきました(その1)
天台宗 別格本山の書寫山圓教寺(兵庫県姫路市)の紅葉を11月23日(日)に観に行ってきました。比叡山ほどではありませんが、山頂付近全体がお寺ということもあり、全体を巡るのは一日にがかりになります。
圓教寺は姫路城の西北約6㎞に位置する、海抜371mの山上にあります。史跡地に指定され広さは18ヘクタールほど。康保3年、性空上人によって開山されています。映画やテレビの撮影に使われることも多く、「ザ・ラスト・サムライ」では大規模なロケが実施され、最近では「軍師官兵衛」のロケが行われています。
ちょうど「紅葉まつり」の期間中ということで、下記が特別公開されていました。
・十妙院および狩野永納襖絵(県指定重要文化財)
・金剛堂(国指定重要文化財)
・本多家廟所(県指定重要文化財)
・護法堂(国指定重要文化財)檜皮(ひわだ)葺き屋根(修復工事)
なお寺院名は、書写山圓教寺、書写山円教寺と記述されることもあります。
さて、紅葉シーズンは渋滞が予想されるため、姫路駅から路線バスに乗り「書写山ロープウェイ」を目指しました。混雑時ピストン運行のため、比較的スムーズに乗車できます。特に路線バスは渋滞を回避してくれますのでお勧めです。
ロープウェイ山上駅を降りると、すぐに入山ゲートが見られます。ここで入山志納金500円を払います。また、本堂までのバスもありますので、乗車する人は合計1,000円の特別志納金となります。徒歩登山の場合はルートによって入山志納金を求められることはないようです。
入山ゲートの中から撮った写真です。
山内の地図です。山内が広大であることがわかります。「観光馬車」の記述がありますが、十数年前に廃止になってバスに置き換わりました。拡大図
本堂直行のバスは大型と小型の2種類あります(手前の2台)。馬車時代より走行区間が長く、足の弱い人や急ぐ人は助かります。狭い道を走る姿は圧巻です。
聞いてみたところ、途中、自動車専用道の旨が記載されていますが、景観上あまり大きくすることもできず、歩行者がいても黙認状態だそうです。
ここから本格的な参道です。圓教寺は西国三十三所27番ということもあり、「西国巡礼の道」と書かれ、三十三所それぞれの観音像が参道に置かれています。それもあってか仁王門までの数百メートルの間、上り坂が続きますが、頑張れてしまいます。
歩き出してすぐのところにある「慈悲(こころ)の鐘」。参拝者が自由に撞ける鐘です。
参道は広いですが上り坂が続きます。自動車は通らないので安全です。
早速美しい紅葉。
参道のすぐ横には自動車専用道。山内の関係者専用ですが、先ほどのバスが頻繁に通ります。
階段状のところもあります。さすがに乳母車では通れません。
途中、開けたところがあって、東側の眺望が楽しめます。
参道脇にはところどころにお地蔵さんでしょうか、小さな石仏があります。空気が澄んでいます。
仁王門が見えてきました。
仁王門は県指定文化財だそうです。
仁王門から先は比較的平坦。
仁王門を振り返ると美しい紅葉が。
少し行くと塔頭の壽量院(寿量院)があります。江戸中期の建物で国重要文化財になっています。4月〜11月は精進料理(本膳料理)が提供されています(要予約)。抹茶については一見さんでも楽しめるようですよ。
壽量院の近くには五重塔跡があります。
先へ進むとすぐに円教寺会館が見えてきます。円教寺会館は金輪院跡とのこと。
振り返ると、自動車専用道との分岐点(坂が物凄く急です)、そこには美しいモミジがありました。
円教寺会館は宿坊ですが、精進料理だけも楽しめます。中の紅葉も見頃でした。宿泊型の「健康道場」、日帰り型の「一日修行体験」が用意されていました。「健康道場」というネーミングがいいですね。
円教寺会館に隣接する塔頭の妙光院。こちらにも宿泊ができます。かつての観光馬車はこの近くまで来ていたようです。
妙光院側から見た円教寺会館。
円教寺会館から本堂に向かってすぐにある塔頭の十妙院。「紅葉まつり」の期間中はこの中の狩野永納襖絵と共に特別公開となっていました。中は撮影できません。
十妙院の中庭にて。
十妙院の横にある小さな祠。
十妙院から本堂に進む坂の途中にあった墓地。歴代住職のもののようです。
本堂へ向かって坂を下ります。
幟は黒田官兵衛大河ドラマ館の宣伝。
護法石(弁慶のお手玉石)。写真が失敗でわかり辛いです。スミマセン。
湯屋橋とその傍らにある、はずき茶屋。はずき茶屋の中では食事も可能です。
湯屋橋の正面は摩尼殿(まにでん)。京都清水寺に似た舞台作りになっています。ちなみに摩尼殿は本堂ではありません。本堂は大講堂がそれに当たるのですが、この摩尼殿の向かって左奥になります。
摩尼殿付近は美しい紅葉に包まれていました。
摩尼殿の下にあった掲示と出店。なぜかインドカレーが。タンドールを持ち込んでナンを焼いていました。
はずき茶屋の向かいには三十三所堂。
湯屋橋付近の位置関係はこのとおり。
続きはその2へ。
取材:OTSnews編集部(2014.11)
書寫山圓教寺
http://www.shosha.or.jp/
書写山ロープウェイ
http://www.mt-shosha.info/
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