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Report: 奈良国立博物館の「正倉院展」に行ってきました
ということで、びみょーに無謀ともいえる最終週の日曜日、13日に行って来ました。
756年聖武天皇の七七日忌(四十九日)法要で、お妃の光明皇后が東大寺大仏に天皇の遺愛品を奉納したのが始まりとされる正倉院宝物を一年に一度展示する「正倉院展」。第63回となる今回は、香に関わる品、東大寺金堂鎮壇具と関連のある宝物や、特徴ある技法の染め織り品が多く展示され、中でも時の権力者たちが切り取ったとされる「蘭奢待」の名で知られる香木「黄熟香」の展示は14年ぶりだそうです。近鉄奈良駅構内で入場券を購入後、そのまま足を運ぶお客さんも多く、着いてみると入場は45分待ちとのこと。数カ所ある天井モニターには、展示物の説明映像がループで流れていました。
個人的にも「蘭奢待」は、織田信長ら権力者が切り取ったとされ、NHK大河ドラマ「江」でも信長が江にその香を聞かせるシーンがあったものですから、その実物は否が応でも期待が高まります。
待つこと40分、入館すると音声ガイド(イヤホンで聴く奴ね)が結構な人気でしたが、私はそのまま入りました。
最初の展示場「大仏開眼会と東大寺の法要」では法要に使われた伎楽面「酔胡王」等の展示、いわゆる『天平文化の美』に魅入られたのか、ギャラリーの足はなかなか進みません。「香と香に関わる仏具」展示場には、その「蘭奢待」が展示されていたのですが、もちろん多くの人だかり。その名に「東大寺」の文字が隠されている「蘭奢待」は、所々赤茶けた木肌で長さ1.56メートル、重さ11.6㎏の大きな木の塊でした。足利義政、織田信長、明治天皇らが切り取っていったとされる箇所にはそれぞれの名前を記した白い付箋のようなものが貼ってありました。
他にも水晶や緑・青色のガラスや唐草模様の金具で美しく飾られた、聖武天皇の遺愛品「金銀鈿荘唐太刀」はその一角だけで待ち時間が30分もあったり、聖武天皇が出家後身につけたとされ、「七条織成樹皮色袈裟」の実物および、平成19年~22年今上天皇と皇后が製作に関り鮮やかに再現されたその模造品、近年「陰剣」「陽剣」の銘文の発見で話題となった東大寺金堂鎮壇具に関連した品、古代の人達が記した「休暇願い」などの古文書など、初公開17件を含む62件の宝物に圧倒された今回の「正倉院展」でした。
グッズ売り場が絶好調で、多くの品々が多くのお客さんに買われていました。その近くでは茶席も用意されていました(奈良女子大学裏千家茶道部)。
会場を出ると「飲食ブース」「読売新聞ブース」などが設営されており、「読売新聞ブース」では実際に香木の香りを体験したり古代の織物の繊維を虫眼鏡で見ることができました。
なお、「正倉院展」は11月14日で終了しました。
第63回正倉院展
【会場】奈良国立博物館
【会期】2011年10月29日(土)-11月14日(月)会期中無休
【開館時間】午前9時~午後6時(入館は午後5時30分まで)ただし、金曜・土曜・日曜・祝日は午後7時まで(入館は午後6時30分まで)
【料金】一般1,00円、高校・大学生700円、小・中学生400円(前売・団体、オータムレイト割引有り)
【主催】奈良国立博物館
【協賛】NTT西日本、近畿日本鉄道、JR東海、JR西日本、ダイキン工業、 大和ハウス工業、帝塚山学園・帝塚山大学、白鶴酒造
【特別協力】読売新聞社
【協力】NHK奈良放送局、ミネルヴァ書房 ほか
取材:Seika