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Report: 覚王山日泰寺の縁日でぶらぶらしてきました
名古屋市千種区にある覚王山日泰寺。ここは日本で唯一の超宗派の寺院です。シャム(現在のタイ)国王ラーマ5世から1900年に贈られた仏舎利を奉安するために1904年に創建され「日本とタイの寺院」という意味で日泰寺と名付けられたそうです。この仏舎利は本物(真骨)であると言われており、それで超宗派になったとか。19宗派の管長が輪番制で住職を務めている特殊な立場の寺院です。
地元界隈の人には、毎月21日に縁日をやっていることのほうが馴染み深いかもしれません。いわゆる弘法さんの日ですね。縁日といえば、筆者の地元でも幼少の頃に行なわれており、おばあちゃんに連れられてよく行ったものです。京都の東寺も縁日が有名ですが、日泰寺の縁日もかなり盛況ということで今月、失われた昭和ノスタルジーを求めて行ってきました。
縁日は地下鉄東山線の覚王山駅を降りてすぐの参道から始まります。この辺りは昔ながらの閑静な住宅街なはずなのですが、縁日となると若干年齢層の高いお父さんやお母さんでにぎわいます。
まず目についたのがこんにゃく屋と漬物屋、焼きそば屋。他にも野菜や靴、鞄、トレンドを意識しているとは言いがたい衣料品を売る店がたくさん出ています。こうした生活感あふれる屋台は縁日ならではのものですね。まさに昭和ノスタルジーです。
面白いのは、昭和を感じさせる屋台がたくさん出ている裏側には、イマドキのオシャレなケーキ屋さんやカフェが立ち並んでいること。ZARAMEはもちもちとした食感のドーナツが人気のカフェですが、すでに満席の様子。仕方ないので帰りに寄って、ドーナツをテイクアウトすることにしました。(編集部注:持って帰るのね…)
歩き回って思ったのは、食べ物を売るお店が多いということです。しかも、試食ができるお店もけっこうあったりします。みんなガンガン試食しているので遠慮は無用です。芋切干し(干芋)を売っているお店では、白く粉を吹いて固いドライタイプと、ねっとりと甘いウェットタイプの両方を扱っていました。国産のようです。筆者はドライタイプを食べすぎて顎関節症になったことがあるのでウェットタイプを選択。1袋を300円で購入。(編集部注:一方、編集部ではスーパーの干芋が主食になっています)
天ぷらを揚げている店がありました。わかさぎの丸揚げが非常に香ばしかったので1パック300円で購入。わかさぎの天ぷらをつまみに一杯やりたいと思っていると「串かつ・ビール・どて煮・お酒」と書いてあるお店を見つけ、吸い寄せられるように近くへ。
名古屋といえば八丁味噌を使った名古屋めしが有名ですが、いかにも甘辛い八丁味噌っぽ度満点のどて煮を1本100円で購入。ワンカップ大関も買おうかと思ったのですが、まだ朝の10時過ぎのため自粛。このお店、テーブル代わりにした軽トラの荷台の前にはイスが並べてあり、ここで串かつやどて煮を食べれるようになっていました。先客のおじいさんが2人、ワンカップ大関を飲みながらどて煮を食べていましたが、ここがお寺の参道だとは思えないやさぐれっぷりでした。
縁日は日泰寺の参道でやっていると聞いたのですが、日泰寺の境内にもまだまだお店がいっぱいです。植木屋、花屋、魚屋に乾物屋、そしてなぜか韓国チヂミを売るお店(試食あり)まで。
筆者は海に近い町で育ったせいかどうしても魚に目がいってしまいます。この時期しか取れないという小エビを試食してみると、うん確かに新鮮でうまい。こちらは炊き込みご飯にすると美味しいとのことだったので1パック300円で購入。脂がのったいわしの丸干しにも心ひかれましたが、量が多いのでこちらは試食のみにしました。
同じく境内の中でうなぎを焼いているお店を発見しました。愛知県はうなぎの生産量が日本一なんです。愛知の一色産うなぎ弁当(並)が800円。どじょうの串焼きもありました。残念ながら試食はやってないとのこと。すでに試食しまくりでお腹いっぱいだったので泣く泣く購入は断念しました。
ひととおり試食と買い物がすんだら、お賽銭を用意してお参りへ。あまりお金をかけずにお腹も心も満たすことができる日泰寺の縁日は隠れた名古屋の名所といえるでしょう。
取材:北ノ宮ゆき