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Report: 金峯山寺の蛙飛び行事に行ってきました(その1)
7月7日というと七夕、いやまあ、そうですが、7月7日は役行者が産湯をつかった日と伝えられている日でもあります。
ということで、7月7日(土)に行われた金峯山寺(奈良県吉野郡)の「蓮華会・蛙飛び行事」に行ってきました。
金峯山寺は近鉄吉野駅からロープウェイで登った所にある金峯山修験本宗の総本山です。役小角(役行者)が開創したと伝えられ、蔵王権現を本尊とし、本堂は蔵王堂と呼ばれています。明治初期の神仏分離令や修験禁止令によって廃れたものの、明治19年天台宗末の仏寺として復興、昭和23年に金峯山修験本宗が立宗し、その総本山として今日に至っているとのことです。
「蓮華会・蛙飛び行事」は午後からの蛙太鼓台の練り歩き、蓮華会、蛙飛び行事、採灯大護摩供が金峯山寺での流れですが、同日午前10時から大和高田市奥田の弁天池(捨篠池)にて、蓮取り行事と大護摩供があります。
スケジュールはおよそ下記のとおりです。
10時 :大和高田市奥田の弁天池(捨篠池)にて「蓮取り行事」。正午より大護摩供
12時 :六田初花権現にて大護摩供
12時半:竹林院前、蛙太鼓台が出発し(吉野山駅前)へ向かう
15時:下千本を行列(蛙太鼓台と蓮を持った修験者が合流)が出発
16時:金峯山寺蔵王堂にて「蓮華会・蛙飛び行事」
17時:蔵王堂境内にて「採灯大護摩供」
蓮華会は、金峯山寺の三大行事の一つで、弁天池の清浄な蓮の花を蔵王権現に供える法会です。蛙飛び行事は、法要の後、蛙飛びの作法により、最後に導師の授戒によってめでたく人間の姿に戻るというストーリーの行事です。
蛙太鼓台が出発する「竹林院」は宿坊竹林院群芳園(観光旅館としての体裁が濃いようです)で知られる寺院です。「群芳園」という千利休ゆかりの庭園も知られています。
12時過ぎですが、カエルさんだけ気合い入れてスタンバイ中。「竹林院」の駐車場です。
出発準備のために太鼓台が出てきました。いわゆる神輿と同じで担ぐようになっています。大人2名と子供数名を乗せますのでかなり重いでしょう。担いでいるのは吉野山青年団「若中」たち。
「竹林院」は吉野山の旅館街の中で最も高い位置になるようです。金峯山寺からかなり坂を上がりましたので、この太鼓台を担いで下るのが心配なくらいです。
口を開けて出発を待っています。子供たちはソワソワ。
「竹林院」を出発。
「桜本坊(大峯山護持院 櫻本坊)」の前。金峯山修験本宗の別格本山です。春には期間限定の宿坊があります。若中らはここで「浮かせよ。えーらいやっちゃ!えーらいやっちゃ!」の掛け声で太鼓台を揺らします。
進むときの掛け声は太鼓に合わせて「わっしょい、わっしょい」「えーらいやっちゃ!えーらいやっちゃ!」など。
「桜雲園喜蔵院(吉野山喜蔵院)」の前。若中らはここでも「浮かせよ」の掛け声で太鼓台を揺らします。この寺院は本山修験宗の別格本山です。宿坊(しかもユースホステルのようです)もあります。
旅館「芳雲館」の前で休憩。一般の方の担ぎ手参加も呼びかけられました。
ここでまた太鼓台を揺らした後、休憩です。
出発して、土産物屋さんの間を進みます。
太鼓台がバックで入ったのは、「東南院(大峯山東南院)」。この寺院も金峯山修験本宗の別格本山で宿坊があります。
「東南院」でも「浮かせよ!」で太鼓台を揺らした後、休憩です。
「東南院」を出発したのですが、雨が降ってきました。
雨でも元気なカエルさん。
太鼓台をやりすごして後追い撮影です。蔵王堂手前の土産物屋さん前で揺らします。
上記の土産物屋さん前で雨のためシートを被せて休憩。
雨の中、カエルさんは子供たちにサービス。改めて一般の方へ参加を呼びかけていました。
小降りになったので練り歩き再開。
辺りの山にはガスが。
蔵王堂の横を通って、下千本にあるロープウェイの駅(吉野山駅)前に向かいます。
仁王門前でも揺らした後、休憩します。
少し雨が降っていますが、出発。
日本三鳥居の一つ、「銅の鳥居(かねのとりい)」の石垣横を下ります。
「銅の鳥居」のそばにある旅館「辰巳屋」前で太鼓台を揺らしたあと休憩。御神輿が回送されてきて先行します。
黒門をくぐります。黒門は金峯山寺の総門で、かつてはここから多くの塔頭が軒を連ねていたそうです。
吉野山駅前に来ました。大和高田市の弁天池(捨篠池)からやってくる蓮の花を待つ為、1時間程の待機です。
ここから階段を下ると吉野山駅。今日は提灯が掲げられています。
カエルさんもサービス、サービス。
修験者を乗せたトラックが蓮の花を運んできました。午前中に摘んだものです。
折り返しの出発です。
駅前のお食事処「ちもと(旅館千本楼)」横を進む太鼓台。カエルさんもご機嫌?
今度は上り坂ばかりです。
途中、黒門で小休止のあと、「銅の鳥居」下の旅館「辰巳屋」前までやってきました。
カエルさんを乗せたまま、「辰巳屋」の前をノンストップで階段を駆け上がります。
階段の上は「銅の鳥居」です。ここで休憩。
「銅の鳥居」の額束には「発心門」と書かれています。修験道の大峯奥駈道における出発点ですね。この鳥居は銅でできているそうです。安芸の宮島「朱丹の大鳥居」、四天王寺「石の鳥居」と、この吉野の「銅の鳥居」が日本三鳥居です。東大寺の大仏を作った余銅を使い建立されたという伝承があります。鳥居と言えば神社ですが、修験道では神仏習合が今なお濃く残っているのです。
金峯山寺蔵王堂に向かって進みます。
仁王門前で一旦休憩。
少し戻って、助走をつけるそうです。
全力で登ります!
登りきりました。仁王門から中に入って休憩。
蔵王堂に向かって進みます。
また階段を一挙に。
蔵王堂の前で最後の揺さぶりです。
カエルさんが太鼓台から降ろされました。そのまま担がれて行きます。
蔵王堂へ進みます。
騎馬戦の格好ですね。
担がれたまま階段を上っています。
蔵王堂の中へ吸い込まれて行きました。
追って、僧侶と修験者の入場です。蓮華講の皆さんが先頭です。
太鼓台は退避。
蓮の花も運ばれて行きます。
神輿もやってきました。
金峯山修験本宗管長。
中で蓮華会の法要が営まれています。カエル、僧侶、神職や蓮華講のメンバーが中に入っています。
修験者は外で待っています。
ギャラリーもたくさん。
続きはその2へ。
取材:OTSnews編集部
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